📜仏教/浄土真宗:親鸞聖人/東本願寺

仏教とは

病気や死への恐れ、人間関係から起こる悩みなど、人の一生にはさまざまな苦しみがつきまといます。自分の思い通りにならない苦しみに振り回されてしまうこともあります。

お釈迦さまが今から約2500年前に説いた仏教は、「人々を苦しめている根本的な原因は何か」、「苦しみから解放されるにはどうすればよいのか」という一貫したテーマがあります。
避けることのできない悩みに対し、お釈迦さまは「生きることは苦に満ちている。それは、あらがいようのない真理である。だから、生きることが苦しいのは当たり前ともいえるのだ」=一切皆苦と説かれています。
お釈迦さまはその解決方法、苦しみから解放されて生きるための方法を、仏教の教えとして私たちに残してくださいました。
〝仏に成る〟“仏"とは世の中の真理に目覚め(=さとり)心は何にも乱されず、その智慧を活かして人々の苦しみや悩みを解決しようとする人です。
お釈迦さまが繰り返し説いた教えは、私たちがいかに悩みや苦しみから開放され、生まれた意義と生きる喜びを見つけて歩んでいくための教えです。"今"をイキイキと生きるための教えが仏教です。
仏教から「智慧」を得ていきたいと思います。

浄土真宗/親鸞聖人

浄土真宗
浄土をよりどころとする教えです。浄土とは真実そのものの世界=仏の世界。鎌倉時代の僧侶である親鸞聖人が私たちに伝えてくださいました。
生まれたものは、老い、病にかかったり、そして必ず死んでいきます。縁あれば、泥棒をしたり、人の命を奪ったりしてしまう存在です。そのような私に、心から気づいて欲しいという呼びかけが南無阿弥陀仏です。
悩み煩わされながら日々を送っている私たちが、その呼びかけに応えて南無阿弥陀仏を唱えれば、年齢、性別、住んでいるところ、地位、財産、様々な条件を超えて、みなひとしく浄土に生まれると親鸞聖人は説かれています。

親鸞聖人(1173年~1262年)
親鸞聖人は、今から約800年前に誕生され、平安時代から鎌倉時代にかけて、90年のご生涯をおくられた方です。
9歳で出家され、20年間比叡山で厳しい修行を積まれますが、迷いの霧が晴れることはなく、聖人は山を下りる決心をされ法然上人をたずねられます。そして、「どのような人であれ念仏ひとつで救われる」という本願念仏の教えに出遇われます。
あらゆる人びとに救いの道をひらいたこの教えによって、多くの念仏者が生まれましたが、それまでの仏教教団からの反感をかうこととなり、朝廷への訴えによって、法然上人は土佐へ、親鸞聖人は越後へ流罪となりました。 その後に聖人は越後から関東に移られ、そしてその地で二十年間、懸命に生きるいなかの人々と共に暮らし、すべての人が同じくひとしく救われていく道として、念仏の教えを伝えていかれました。 そしてこのような聖人の願いと生き様は、教えに出遇って生きる喜びを見い出した多くの方々のご懇念によって、今日に至るまで相続されてきています。
親鸞聖人があきらかにされた浄土真宗の教えに耳を傾け、人と生まれた喜びと、共に生きることを大切に受けとめたく願います。

宗旨

本尊 阿弥陀如来

正依の経典

仏説無量寿経、仏説観無量寿経、仏説阿弥陀経

宗祖

親鸞聖人

宗派名

真宗大谷派

本山

真宗本廟(東本願寺)

東本願寺

東本願寺は、浄土真宗「真宗大谷派」の本山で「真宗本廟」といい、御影堂には宗祖・親鸞聖人の御真影を、阿弥陀堂にはご本尊の阿弥陀如来を安置しています。宗祖親鸞聖人の亡き後、聖人を慕う多くの人々によって聖人の墳墓の地に御真影を安置する廟堂が建てられました。これが東本願寺の始まりです。
毎年、11月21日から28日には真宗本廟「報恩講」をお迎えします。報恩講とは親鸞聖人の年忌法要で、真宗門徒にとって一年の中でもっとも大切な仏事として宗祖親鸞聖人の御祥月命日までの一週間に勤められる法要です。宗祖親鸞聖人の教えに遇い、自らの依りどころを教えていただいた御恩に報謝し、教えを聞信して、ともに念仏申す身となっていくことを誓います。