【2021年1月のお寺の掲示板】
あるお寺の亡くなった坊守さんの詩集『知らなんだ集』にある言葉。
「亡くなった母に電話しよう 電話番号が南無阿弥陀仏だとは知らなんだ」
実家の母が亡くなられた時に書かれた詩だそうです。
【恩を報る】おんをしる
南無阿弥陀仏とお念仏を申す方々に丁寧に出遇っていかれた坊守さんは、母を思い南無阿弥陀仏とお念仏し、返すことのできない恩、すでに受けている恩に出遇いなおしをされていったそうです。
そんな話をご門徒からお聞きした孫にあたる若院さんは、知らない祖母の姿を知り、祖母に再び会えた気がしたそうです。
考えてみれば、「私」はその方の一面しか知らないかもしれませんね。お互いの関係性の中で一面が見えている。別の方には「私」とは違った一面が見えている。
葬儀や法事の場では、年数が過ぎてもその方との新たな出会いがあったりします。
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