【2021年4月お寺の掲示板】

言葉は 不在を埋める 装置である 山極 壽一

元京都大学総長 山極壽一さんは、「言葉は不在を埋める装置である」と講演の中でおっしゃられました。

それは、人間の話は実に8割は噂話。その場にいない誰かのことを話しているからだそうです。

そして、山極壽一さんが研究するゴリラ、そしてサルでは一度群れ=元の集団から離れると戻れないとのこと。それは、人間のように「不在でも在る」っていうことが成り立たないからだとか。

実際に、アフリカと京都の研究室を行ったり来たりされていた山極壽一さんでありましたが、アフリカの現地の方々は忘れていなし、どうしているのかと山極壽一さんのことを噂し、久々に京都からアフリカに帰っても、ずっと一緒にいたかのように輪に入れたとのこと。

言葉があるから人と人をくっつけるし、移動・分散ができる。

人が亡くなった時でも同じではないでしょうか?亡くなってからもその人の話は出てきますし、その人を思うときには一緒にいるような感覚が湧いてきます。その人を思うときには私の現在と過去をくっつけるし、その人の思い出や教えてもらったことを使って遠くで話をしたりします。

雲晴山樂圓寺

愛知県豊田市田振町(旧足助町)にある、🌲山あいのお寺です。宗派は真宗大谷派(東本願寺)です。1503年本願寺第9代実如上人にご本尊をいただいたのがお寺の始まりで、現在の本堂は、嘉永3年庚戌(1850)年3月8日再建。ロゴマークは市指定天然記念物のカヤの木の葉と実、真ん中にイチョウの葉をあしらったもの。名古屋造形大卒の門徒に何種類かデザインいただき、2019年秋彼岸に門徒による投票で決めました。

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