【2021年5月お寺の掲示板】

身土不ニ 身と土は二つにあらず 仏典より
しんどふに。
「身」=今までの行為の結果=正報
「土」=身がよりどころにしている環境=依報
は切り離せないという意味だそうです。
5月の連休にはいたるところで田植えの風景が見られます。植物の生育に無くてはならない土。土の役割とは、
①根をはらせ、植物を支える役目がある
②養分の貯金箱的な役割
③物を分解する力がある
④水と空気を含み、植物はそれを同時に吸える
これらのことを一度にできるのは、土だけなんだとか。
そして、土は単に岩が細かくなっただけのものではなく、そこに植物の落ち葉が落ちて、それが微生物に食べられて、細かくなっていったものが混ざる、さらにその混ざったものをミミズが食べて、糞として固まり土になっていく。
つまり土は、岩と植物、微生物が、複雑にかかわりあってできあがっている。
これを聞いたとき、身土不ニということが感覚的にうなずける。
身の依りどころにしている環境は、私だけで存在するのでなく、現在と過去が積み重なってできており、今までの自らの行いは自分も含めた環境と複雑にからみあってできているのだ。
「土から離れては生きられないのよ」という言葉が『天空の城ラピュタ』にでてきます。
土は無機物と生きている命と死んだ命の共同生産物です。それに育まれて私たちは生きている。生と死に生かされている不思議。

雲晴山樂圓寺

愛知県豊田市田振町(旧足助町)にある、🌲山あいのお寺です。宗派は真宗大谷派(東本願寺)です。1503年本願寺第9代実如上人にご本尊をいただいたのがお寺の始まりで、現在の本堂は、嘉永3年庚戌(1850)年3月8日再建。ロゴマークは市指定天然記念物のカヤの木の葉と実、真ん中にイチョウの葉をあしらったもの。名古屋造形大卒の門徒に何種類かデザインいただき、2019年秋彼岸に門徒による投票で決めました。

0コメント

  • 1000 / 1000